店頭研究
レポート
コンビニへ行く頻度はどうなった?
2010年1月版
タスポ特需などで売上げを伸ばした2008年から一転。
長引く不況の影響もあり、順調に売上げを伸ばしていたコンビニも、とうとう2009年後半は前年比マイナスの売上げを記録した。
消費者のライフスタイルにいち早く対応してきたコンビニ業界であったが、消費者は徐々に他のチャネルへ移行する動きが見られる。そんな中、消費者はコンビニをどう認識しているのだろうか。コンビニを利用する頻度とその理由を中心に“世代”をキーワードに消費者の気持ちを探った。
調査結果のポイント
来店頻度の変化の理由・高いから行かない!節約している!・・・
・品揃えがよくなった!安いものも置くようになった!
 サービスを利用するようになった!
経年比較
コンビニの利用目的
・便利なのは当たり前!商品力が勝負
オマケ・好きなコンビニとその理由

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1.不況の波はコンビニにも…
タスポ特需などで売上げを伸ばした2008年から一転。
長引く不況の影響もあり、順調に売上げを伸ばしていたコンビニも、とうとう2009年後半は前年比マイナスの売上げを記録した(参考「CVSの2009年売上高&店舗数伸び率推移」)。
消費者のライフスタイルにいち早く対応してきたコンビニ業界であったが、消費者は徐々に他のチャネルへ移行する動きが見られる。そんな中、消費者はコンビニをどう認識しているのだろうか。コンビニを利用する頻度とその理由を中心に“世代”をキーワードに消費者の気持ちを探った。
2.コンビニに行く頻度(1年前と比較して)
「1年前と比べてコンビニへ行く頻度はどうなったと思うか?」と消費者が感じている気持ちを聞いたところ、2割程度が「減ったと思う」半数程度が「変わらないと思う」2割り程度が「増えたと思う」と回答した(図1)。
では、どういった人が「減ったと思う」と感じ、どういった人が「増えたと思う」と感じているのだろうか。
単純な年代ではなく、“世代”という切り口から探った。
(※世代論については「JMR生活総合研究所消費社会白書2010『ひらく世代格差 強まるスマート消費』」参照)
その結果、新たに1人で生活をする、し始める層が比較的多い「少子化世代」と、子どもが手を離れてくる「断層世代」で利用頻度が「増えたと思う」割合が高かった。
一方、配偶者や子どもを抱えはじめる「バブル後世代」や子どもに手もお金もかかる「団塊ジュニア世代」で「減ったと思う」割合が高かった(図2)。
3.来店頻度の変化の理由
高いから行かない!節約している!…
コンビニの来店頻度が減ったと思う理由では、主に(1)個人の生活環境の変化や、店舗の撤退等の理由、(2)節約のため、不景気による理由、値段が高いという理由が目立った。
(1)個人の生活環境の変化や、店舗の撤退等の理由は「近くにコンビニがなくなった」「家で造るようになった」「お弁当を持っていくようになった」など「個人の生活環境の変化や、店舗の撤退等」などである。
全体傾向として、来店頻度が減ったと感じている人の中には、コンビニの商品を購入する機会が減った人と、そしてコンビニの商品の値段が“高い”と感じ、他のチャネルに購入場所を移した人がいるようだ。
回答例(一部抜粋)
個人の生活環境の変化・店舗の撤退等

子連れでいきづらいから【女性・団塊ジュニア】
■コンビニに行く目的のほとんどはATM利用のためだが、最近はインターネットバンキングを利用することが多いから。【男性・少子化世代】
■休日に出掛ける回数が減ったためコンビニに行く必要が少なくなった。【男性・戦後世代】
弁当を持参するようになったので。【男性・断層世代】
■お茶とかはマイお茶を持参するようになったから。【女性・新人類】
節約のため・不景気による理由
■コンビニに行くとつい余計なものを買ってしまうので節約できなくなるから。【女性・新人類】
■前はよく立ち寄ってデザートを買ったのですが、最近は我慢しているから。【女性・断層世代】
■一昨年の不景気をきっかけに激減しましたね【女性・新人類】
高いため
■どれも割高で、店員の態度が悪い【女性・新人類】
他のチャネルへ移行
■もっと安いスーパーで買うようになったから。【女性・新人類】
■コンビニは高いので、スーパーとかで買うようにしています。【女性・少子化世代】
子育てで、宅配を頼むようになったから【女性・バブル後世代】
■24時間営業スーパーが増えたから【女性・団塊ジュニア】
■宅配を始めたから【男性・団塊ジュニア】
■トップバリューのような24時間のスーパーができちゃったし…ね。【女性・断層世代】
■他の店にお弁当を買いに行くことが多くなったため。【女性・団塊世代】
冷凍食品や、レトルトを利用して、出費を抑えるようにしているから。【女性・断層世代】
雑誌を本屋で買うようになったから。【男性・団塊ジュニア】
ドラッグストアの方が安く買える【男性・新人類】
その他
■ドリンクに付いているおまけが以前より無くなった。【女性・新人類】
品揃えがよくなった!安いものも置くようになった!サービスを利用するようになった!…
コンビニの来店頻度が増えたと思うの理由は減ったと思う理由と比べて内容が様々であった。
(1)個人の生活の変化による理由をあげていた他、(2)コンビニのサービス利用を目的とした理由、(3)コンビニの出店環境、(4)商品の品揃えや価格、(5)キャンペーンやポイントカードを使うためといった理由が見られた。
回答例(一部抜粋)
生活環境の変化等
通販などの支払で使う頻度が増えた【女性・団塊ジュニア】
■外食よりコンビニで済ますことが増えたから【男性・新人類】
■ネットショッピングの受け取りなどで使用している【男性・新人類】
■平日の昼飯を、以前は弁当屋で購入していたが、コンビにで買う事が多くなった。【男性・団塊ジュニア】
■惣菜を買う機会が増えた【女性・断層世代】
デザートを買いにいく回数が増えた【女性・団塊ジュニア】
■お昼を買い弁するようになったから。【女性・少子化世代】
コンビニのサービスを利用する
「くじ」目当てで行くことが増えました。【女性・バブル後世代】
■サーキットでの観戦券をコンビニに設置してある端末で行うことが増えたから。【男性・団塊世代】
■コンビニの役割が増えてきたから。【女性・断層世代】
チケットをとったりしてるので【女性・団塊ジュニア】
商品の種類が増えた、安いものが増えた
プライベートブランドの品が増えて、買い物がしやすくなった。【女性・新人類】
セブンミールを利用するようになったから【女性・団塊ジュニア】
■最近安い商品がある【女性・バブル後世代】
スーパーで余計なものを買うくらいなら、コンビニで要るものだけ買ったほうがいいかなと【女性・新人類】
■子供のお弁当を買ったり、料金の支払いをするようになった【女性・新人類】
コンビニにも安くてお得なものが増えたので。【女性・団塊ジュニア】
小さなお弁当や食べ切りサイズのお惣菜、お菓子などが増えて1人暮らしに便利だから【女性・断層世代】
健康志向で安いものが増えた【女性・新人類】
その他
■店員さんの顔が少しわかるようになってきたから【女性・断層世代】
現在景品のシールを集めているので【女性・団塊ジュニア】
キャンペーンでついつい購入が増えてしまう【女性・団塊ジュニア】
子供の好きなキャラとのコラボが盛ん【女性・団塊ジュニア】
■子供が大好きな仮面ライダーのアイスを購入する事が多かったので【女性・団塊ジュニア】
子供がやたら行きたがるから、つい。【女性・団塊ジュニア】
おにぎり100円セールとかだと、つい買いたくなっていってしまう。【女性・バブル後世代】
ポイントが貯まるので。【女性・新人類】
■ポイントでビールに引き換えができるから【男性・断層世代】
4.経年比較 コンビニの利用目的
便利なのは当たり前!商品力が勝負…
次にコンビニの利用目的について聞いた(複数回答可)。
コンビニの利用目的については、過去にも同様の選択肢で聞いているため、合わせて考察を行うこととする。(※2006年7月、2009年1月実施)全体としては、以前「生活圏内にあり便利だから」「深夜、早朝でも利用できるから」「公共料金や宅急便などのサービスを利用するため」といった、コンビニのインフラとしての利便性は利用する目的が上位に見られた(図4)。
しかし、経年でみると、そうしたインフラとしての利便性を利用目的にあげる割合は減ってきており、「コンビニでしか買えない限定品があるから」「新商品が店頭に並ぶ頻度が高いから」「プライベートブランドを購入するため」といったコンビニの商品展開を理由にあげる声が増えている傾向が見られた。
5.【オマケ】好きなコンビニとその理由
最後に好きなコンビニを聞いたところ、「セブンイレブン」「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」「サンクス」の順で人気があった。世代間で比較をするととりわけ「少子化世代」「バブル後世代」の若年層が「ファミリーマート」を一番好きな割合が高い。(図5)。
理由を見ると、全体としては商品の味や品揃え、ポイントカードを理由にあげる声が多かった(図6)。
特に「ファミリーマート」「ローソン」ではポイントカードやホットスナックの味、「セブンイレブン」に対しては品揃えや特定の商品の味への評価が目立った(表3)。


6.まとめ
大手コンビニエンスストア3社が減益となった2009年、消費者の感じる来店頻度をみたところ、「減ったと思う」「増えたと思う」ともに2割程度、「変わらないと思う」が半数程度であり、全体としてみて一人当たりの来店頻度はそう落ちてはいなそうであることがわかった。
しかし、24時間営業のスーパーが増えてきたり、ネットの宅配ビジネスが好調であったりとコンビニの利便的な優位性が弱まりつつある。
そうした場合に、コンビニが利益を追求するためにはどういったことが求められるのだろうか。
1つには、ライフステージにあった提案ではないだろうか。
世代別に分析をしたところ、コンビニの利用頻度が増えた層は1人暮らしを始めたりや子育てがひと段落した層だと見えてきた。そうしたライフステージにあわせた提案が今以上に求められるのではないか。
そして2つ目に、コンビニの利便性、商品力に付加価値をつけることだ。「増えたと思う」理由には、コンビニが提供するサービスによる理由やコンビニならではの商品目当てという理由が見えてきた。コンビニならではの利便性プラスアルファの提案が来店頻度をあげる鍵であろう。

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調査概要
調査対象弊社管理オピネット会員
オピネット:http://www.opi-net.com
調査期間2010年1月
調査方法インターネット調査
回収数2214名
調査内容(1)ここ1年コンビニへ行く頻度はどうなったか?
(2)その理由(フリーワード)
(3)コンビニを利用する目的
(4)好きなコンビニ
(5)その理由(フリーワード)
回答者属性女64.4%、男35.6%
20代以下12.8%、30代32.6%、40代32.4%、50代14.4%、60代以上7.8%