想定以上に買っていただいたことで実は最初の二回の催事で在庫がほとんどなくなりました。
手仕事なのでどうしても作れる数に限界があります。
売れるという手ごたえはつかんだので、冬は翌年に向けて在庫を作り込みながら、職人さんを増やすという取り組みをしていくことにしました。
編むこと自体は単純な作業なんですけれども、編み目を揃えたりですとか、左右同じように厚みを出すですとか、そういう基準をクリアしてお客様に売ることのできる商品を作れる職人になるまでにほぼ一年かかります。
一年間の修行期間は作ったらほどく、作ったらほどくをひたすら繰り返して覚えていただきます。
1年かかることの他にも様々な条件もあり、日本国内だけで職人さんを増やすのはなかなか難しく2013年は催事に出展して成田空港の出店準備もする中、ベトナムのハノイの農家の女性に教えに通いました。毎月一回行ってやはり一年程かかりましたね。その甲斐あって2014年には職人さんは増え、だいぶ生産量を増やすことが出来ました。
その職人さんの育成というのは当初想定していなかった苦労ですね。
ただ、結果論にはなりますが、作るのに時間のかかる商品なのでゆっくりとですが、確実に広がって行った印象はありますね。
“TUTUMU TOKYO 1948”というブランドで出している靴下ですね。
MERIを秋や冬でも暖かく使っていただくことができないかということで一昨年の秋に靴下を始めました。
“TUTUMU TOKYO 1948”の靴下は、すべて指が割れています。
靴下をはいて、MERIを履いていただくというようにお使いいただけます。
MERIに合わせてデザインに特化して作りましたけれども、なかなか好評をいただいています。
また、大きな違いは指先から編んでいる点ですね。
指先に縫い目がなく、かかとも立体に編んでいるので中にごろつきがなくとても履き心地が良いんです。
指割れ靴下はどの靴下メーカーさんもやっていますが、探してみると、無地か和柄のものが多いんです。
一度指割れ靴下にすると止められなくて、常に探している方もいらっしゃるんです。こだわって作っている分少しお値段はしてしまうのですが、それでも気に入ってリピートしてくださる方がいらっしゃいます。
デザインが可愛いと言って若い方も買って行ってくれますし、手ごろなギフト向けの価格なので贈り物としてお求めいただく場合も多いです。MERIと合わせて使うと暖かいですよというご提案から始まりましたが、「靴下」だけ買っていただく方も増えました。
パッケージにもこだわっていて、弊社の商品はすべて、そのままギフトとして渡せるようなパッケージを採用しています。
このシリーズで今年から手袋も作っています。
三次元手袋といって、指の腹の部分を立体に編んでいてこちらも使い心地が良いです。
指先の色が変わっている部分ではスマホを本当にストレスなく操作することができるんですよ。
靴下と同じ工場さんにお願いしているのですが、実は元々手袋工場さんなんです。
指割れ靴下を作ることを考えた時に、指が割れているから手袋を専門とする工場さんが得意なのではないかと思いお願いしました。
少しずつ生産量が増えてきているとはいえ、やはりハイシーズンになるとサイズによっては在庫の無い柄が出てくるのが現状です。やはりお客様がお求めの品番、サイズで安定してご提供できるようにしていきたいですね。
今年はそういう基盤をしっかり固めていきたいと考えています。
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