「uni」は三菱鉛筆のコーポレートブランドです。 元々は三菱鉛筆を代表する鉛筆の商品名で、2005年からコーポレートブランドになりました。 現在では三菱鉛筆のほとんどの商品に「uni」というブランド名がついています。
uniは1958年に誕生した高級鉛筆です。今年でちょうど発売50周年です。 名前を聞いてもピンと来ない人でも実物を見れば「ああ!」と思い出すと思います。 プラスチックのケースに入っており、一昔前にはこのケースを筆箱にするのがステータスだったこともあります。 今も昔も、高級鉛筆の定番としてありつづけ、現代の先端技術につながる、日本の伝統文化と現代生活の中で再評価されたものに贈られる「新日本様式」100選にも選ばれました。
鉛筆が最初に日本に入ってきたのは江戸時代のこと。日本で鉛筆を最初に使ったのは徳川家康と言われています。 当時は将軍や大名といったごくごく一部の人が献上されたものを使用しているだけでしたが、開国と共に、学問を志すエリートの学生や、書類仕事の多い官公庁から徐々に輸入品の鉛筆が使用されるようになっていきました。 そして明治に入ると日本国内でも鉛筆を作ろうという動きが始まり、国内産の鉛筆も作られ始めました。 しかし量産化にはなかなか至らず、初めて鉛筆が量産化されたのは、明治20年のことでした。この、日本で初めて鉛筆を量産化した眞崎仁六(まさき・にろく)が、三菱鉛筆の創業者です。
はい。現在の新宿御苑付近で、水車を動力として鉛筆を製造していました。 自分の作った鉛筆を使ってもらおうと、眞崎はできあがった鉛筆を逓信省(旧郵政省、現在の日本郵政公社)に持ち込みました。しかし当時眞崎が製造していたのは、私たちが知っている形の鉛筆ではなく、木で芯をはさんだ「はさみ鉛筆」。「使いづらい」と言われ、断られてしまいました。
局用鉛筆の発売後も、三菱鉛筆の鉛筆製造技術は発展していきました。中でも昭和21年に発売した「9800番」は本場ドイツのものと比べても遜色のない品質で、私たちは自信を持ちました。そしてその4年後に発売した9000番を鉛筆製造の先進国であったドイツに持って行ったのですが…、そこで「所詮、ドイツの真似事だろう」と笑われてしまったのです。 この評価を受けて、開発者は奮い立ち「日本独自の高級鉛筆を作ってやる!」と思い立ったのです。こうして作られた鉛筆が「uni」です。
uniと聞くと、あの、茶とえんじの中間のような独特の色合いが浮かぶ人も多いと思いますが、実はこの色は、世界中から鉛筆を集めて、他と同じ色にならないようにと選ばれた色なんですよ。ちなみに、uniの鉛筆のデザインは、昭和33年当時から全く変わっていません。 「uni(ユニ)」という名前は「たった一つの」「最高」を意味するユニーク(Unique)からとりました。オリジナルのものを作ってやる!という強い想いが込められた名前です。 uniをコーポレートブランドとした背景には、鉛筆の「uni」を作ったときと同じ…「ユニークな企業でありたい」「常に新しい、新鮮な発想を追い求めて行きたい」という思いが込められているのです。
vol.90 コカ・コーラ(1)
オピ研「三菱鉛筆」BBS