グラフィックTシャツをはじめようと思ったのは5年前です。 日本の皆さんがアートや音楽にもっと気軽に触れられる機会を作ろうと、キース・へリングさんやジャン・ミシェル・バスキアさんといったポップアーティストの巨匠の作品をプリントしたTシャツをつくるようになりました。 これが2003年のことです。
Tシャツは身近に感じらる存在ですし、 自由に何でも描ける真っ白なキャンバスのような面を持っています。 Tシャツはアートや音楽のように、作ることによって、 そして着ることによって自己表現できるツールであるというのが私たちの考えです。 また、「メディア」として見ても、Tシャツは衣類の中で最も可能性を秘めたもの、と思っています。 Tシャツを着て出かけるだけで歩く広告塔になり、プリントされた絵やアーティストの宣伝にもなります。 そういった観点から、グラフィックTシャツを始めた当初は「Tシャツasメディア」を掲げて取り組んでいました。
いえ、当時はユニクロのいち商品としてプリントTシャツを販売していました。「UT」というブランドが生まれ、本格的にTシャツ専門ブランドとして動き出したのは2007年からです。
2007年に、ユニクロは世界進出第一歩としてニューヨークに出店しました。 このNY店はクリエイティブディレクターの佐藤可士和さんにブランドコンセプトも含めトータルディレクションしてもらいました。
そしてその際に 「日本の企業が世界に進出するには日本の文化を打ち出すのが良いのではないか」という話になり、 「ジャパニーズポップカルチャープロジェクト」として 日本を代表する各界のアーティストの方々のTシャツを作り、 日本のポップカルチャーをTシャツで発信することになったのです。
写真家の荒木経惟さんや前衛芸術家の草間弥生さん。漫画家の井上雄彦さんや永井豪さん、建築家の方やミュージシャンの方などアートのワールドカップ日本代表のような、超一流の方と一緒にお仕事させていただきました。 あと、ファッションデザイナーやスタイリスト、モデルといったファッション業界の方々や、様々な企業さまとのコラボレーションも多数行っています。
日本を代表する写真家の方で、個人的にもすごく尊敬しており、ぜひジャパニーズポップカルチャープロジェクトに参加していただきたいと思っていました。 そこで、何とかアポをとり、ご本人とあわせていただいて。UTの展開や、コンセプト、日本のカルチャーを世界に伝えたいんだという想いを語り、ぜひ、あなたの作品をユニクロ発の日本の文化として紹介したいんです!とお伝えしたところ、あの森山さんが、イエスと口を開いてくださったんです。 あの時は鳥肌が立ちましたね。世界的に見ても超一流の方ですし、何より僕にとっても憧れの人だったので。
森山さんだけでなく他ののアーティストの方や企業の方もそうなんですが、 金銭的なメリットではなくUTが発信する想いやコンセプトに共感して参加してくださるということが、UTにとって非常に意義のあることと感じています。 企業コラボも、Tシャツが着用され町に出ることで、その企業を広告するメディアとしての役割を果たしています。
UTの企画や想いに共感してもらえた時、この仕事をやっていて本当によかったなぁ…と思います。
オピ研「ユニクロ」BBS