はい。 みなさんにビックリしてもらえるような新しい商品作りを常に心がけています。
実は、ぺんてるって、「初めて」の商品がすごく多いんですよ。 例えば有名なものだと、ノック式のシャープペンやシャープペンシルの0.5mm芯、サインペンなんかがそうです。
そうです。シャープペンシルは1822年にイギリスで発明されたのが始まりなのですが、当時のシャープペンは、ノック式ではなく回転して芯を出す繰り出し式でした。芯も、鉛筆と同じ太いものでした。日本では1915年に早川金属(現シャープ)によって作られたのが最初です。 ぺんてるでもシャープペンを開発しようということになったのですが、当時(1960年前後)もう既に大手メーカーが多数進出しており、ぺんてるは完全に後発の立場でした。しかも当時のぺんてるはクレヨンなど画材が中心であったため、筆記具に関してはほとんど知名度がありませんでした。
「他のメーカーと同じことをしても勝ち目はない。新しいことをしなければ」 そう考え、繰り出し式シャープペンの欠点を研究し、新しいシャープペンの形を模索していきました。
ひとつは「芯が折れやすく、太いので細かい字は削らないと書きにくい」という点、そしてもうひとつは「操作が面倒である」という点です。
まず初めに開発に取り組んだのは芯の方でした。当時のシャープ芯は、鉛筆同様、黒鉛と粘土でできた粘土芯が主流。粘土芯は柔らかくて折れやすいため、直径1mm程度までの細さが限界、かつ折れやすかったのです。 粘土の替わりにつなぎ(結合材)になるものはないかと考え、たどり着いたのはポリマー(プラスチック)でした。
粘土の組織は荒くて不均一であるのに対しポリマーは細かくて均一、しかも有機物であるため焼成することで炭化して黒くなり、芯を作るにはうってつけでした。 こうして1960年、世界初のハイポリマー芯が誕生、その二年後の1962年には、現在の標準となっている0.5mm芯を発売しました。
ノック式シャープペン「ぺんてるシャープ」も、同じく1960年に発売しました。従来のシャープ芯は脆かったため、芯を挟んで送り出すノック式の構造に耐えられなかったのですが、ハイポリマー芯によってその弱点を克服することができ、片手で操作できるより簡便性の高いシャープペンとして普及したのです。
ぺんてるサインペンより前に開発したのが「ぺんてるペン」という油性マーカーです。「ぺんてるペン」は、ペン先にアクリル繊維を用いて細字の筆記を可能にした、新しい油性マーカーとして好評を博しました。現在も販売しているロングセラー商品です。 しかし、ご存知の通り油性マーカーには、字がにじむ、裏写りするなどの弱点があります。なんとか裏写りしないマーカーを作れないだろうか・・・そんな考えから開発がスタートしました。 裏写りしないようにするためには、インクを水性にする必要がありました。 しかし、当時の水性インクは、万年筆やつけペン(ガラスペン・羽ペンなど)に使用されているのみで、量販されている筆記具には使用されていませんでした。 開発は非常に難航し、8年もの月日がかかりました。
マーカーは中綿にインクを吸い込ませ、ペン先に一定量のインクを染み出す仕組みになっているのですが、水性インクは油性インクに比べて粘度が低いため、中綿にインクがちゃんと染み込まず、ふたを開けるとインクがこぼれ出てしまうんです。 中綿の種類やペン先の素材をいちから見直しました。 繊維が縦方向の繊維を厳選して中綿に使用し、ペン先は「ぺんてるペン」の2.5倍もの強度にしました。また、ペン軸に小さな穴を開けることでペン軸圧が外気と平衡となり、インク漏れが防止できるという発見が決め手になりましたね。
実は・・・初めはまるで見向きもされませんでした。 起死回生の契機となったのは、アメリカで行われた文具の見本市への出展でした。 見本市でサンプルとして配ったサインペンが、大統領報道官の手に渡り、当時のジョンソン大統領の手へ渡りました。大統領はぺんてるサインペンの書き味をいたく気に入り、一度に24ダースもの注文をしてくれました。 このエピソードが報道されると、サインペン人気に一気に火がつきました。 その後、サインペンは無重力でも使用できるペンとして、NASAの宇宙船でも使用されたりしたんですよ。
はい。他にも、筆ペンやゲルインキボールペンなど、「初めて」の商品を多数発売しています。 ぺんてるサインペンは、水性インクペンのさきがけとなり、水性インクボールペンなどにつながっていきました。世界で初めての水性インクボールペンを発明したのも実はぺんてるなんですよ。
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