ユニバーサルデザイン商品ということで、元々は老人の方や手の不自由な方をターゲットにしたものだったんですが、意外なことに学生さんから大きな反響がありました。実はシャープペンが一番売れているんですよ。 学生さんは授業中ずっとノートを取り続けなくてはならない、特に受験生ともなれば、一日中ペンを握りっぱなしですから、手がすごく疲れてしまうんですね。 疲れにくいという評判で広まったようです。
あと、カスタマイズ性も良かったのかなと考えています。今の学生さんには「周囲と同じものを使おうとする」という傾向があるのですが、「エルゴノミックス」は、みんなと同じものを使いながら、使い方は自分に合わせられる。 学生さんは書き心地やデザインを見る目がとてもシビアで、自分に合う合わないをすごく良く見ているし、こだわりも強いです。シャープペンの芯の硬さひとつとっても「自分はこれ」というのがありますからね。流行に乗りながら自分のこだわりも実現できる。そんなところも、学生さんに受けた要因かもしれません。
「エルゴノミックス」が学生さんに好評だったので、第二弾の「ウインググリップ」では、実際の学生さんに見ていただいたりしつつ、デザインを決定しました。若い男の子が好きそうなメカニカルなデザインです。 秋には受験用に合格祈願をした限定モデルも発売する予定です。
お年を召された方や手の不自由な方、入院中の方などから、沢山のお手紙をいただきました。 「握力が弱くなってしまったのだけど、このペンなら軽い力で持つことができる」 「利き手を怪我してしまったのだけど、反対の手でも持ちやすい」などなど、様々なお声をいただきました。
非常にありがたいし、嬉しかったですね。 もともと、普通のペンではうまくペンが使えない方にも気持ちよく筆記していただけるようにと開発したのですが、ちゃんとお役に立てて良かったな、と。
まだ研究中です。さらに書きやすく、疲れにくく進化させていきたいですね。
今考えているのは、もっと本当の意味で、「ユーザーさんの立場に立つ」必要があるということ。自分を基準に考えていると、わからないことって多いですよね。足や腰を怪我してみて初めて、周囲の階段の多さに気づいたり(笑) それと同じで、ただ研究室にこもって話し合っているだけでは、手を包帯で巻かれた人が、筆記具のどんな点に不便を感じているのか、困っているのかまではわかりません。 より多くの方に気持ちよく使っていただくためにも、ユーザーさんの声を聞きながら、共に「エルゴノミックス」を作っていきたいと考えています。
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