近年、プレミアムビールが花盛り。 各社からこぞって高級なビールが登場しています。 けれど、"元祖"プレミアムといえば、やはり「ヱビス」ではないでしょうか? 今回のインタビューのお相手は、サッポロビールさん。 「ヱビスビール」の歴史や美味しい飲み方、はたまた、 おなじみのCMソングについて、たっぷりお話を聞かせていただきました。 ▼今回お話を聞かせてくれたのは こちらの方々です。 マーケティング本部 ヱビスブランド戦略部 課長代理 伊東智さん
そうですね。ヱビスはブームに関係なく、昔から一貫して本格感のあるビールにこだわり、つくりつづけています。 ヱビスのこだわりは、まずひとつめに原料。副原料を一切使わず、麦芽100%でつくっており、良質の苦味を出すバイエルン産のホップを使用しています。 そしてもうひとつは、製法。長い時間をかけて熟成することで、良質のコクを引き出しています。 味わい深く、飲むとホッと心を落ち着かせることができる「ちょっと贅沢なビール」です。
あと、これらの特徴ににつけ加えるとしたら、歴史と伝統ですね。100年以上もの長い間、こだわりのビールをつくりつづけています。
ヱビスビールが発売したのは今から110年以上前・・・1890年(明治23年)のことです。 当時はカタカナではなく漢字で「恵比寿ビール」という名前でした。名前の明確な由来は分からないのですが、「恵比寿様」にちなんでいるのでは?と言われています。 当時の「恵比寿ビール」も、1900年にはパリ万博で金賞を受賞するなど、大変高い評価を得ていました。
その後戦争などの影響で「恵比寿ビール」ブランドは一度消滅してしまうのですが、1971年(昭和46年)に復活。以来一貫して麦芽100%のちょっと贅沢なビールとして製造を続けています。
実は、「恵比寿」という地名は「恵比寿ビール」が元になって生まれたのです。 1901年(明治34年)に、「恵比寿ビール」を運ぶための「恵比寿停車場」という貨物駅が工場の近くにつくられ、のちに周辺の地名が「恵比寿」となったのです。「ヱビスビール」は街の名前になったビールなんですよ。こういった関係もあり、今、恵比寿駅では「ヱビスビール」のCMソング(映画「第三の男」のテーマソング)を電車の発車チャイムとして使用していていただいています。(※このお話は第二回で詳しくお聞きします。お楽しみに!) 昨年は、恵比寿駅が旅客取り扱い開始から100周年を迎えたのを記念して、限定デザインの「ヱビスビール」も発売しました。
ええ、1943年(昭和18年)のことです。 戦時色が濃くなっていく中、1940年(昭和15年)にはビールは配給品となり、さらに1943年(昭和18年)になると、「恵比寿ビール」を含めた全てのビールのブランド名が廃止され、「麦酒」という名前で統一させられました。 「恵比寿」ブランドは、こういった戦争のごたごたの最中で、姿を消してしまったのです。 「ヱビス」ブランドが復活したのは、「恵比寿ビール」の名前が消えてから28年後の1971年(昭和46年)のことでした。 名前を新たに「ヱビスビール」とし、当時の日本としては大変珍しい麦芽100%の高級ビールとして発売。「ヱビスビール」の高価格ビールとしての歴史が始まりました。
ビールの本場・ドイツには、ビールは麦芽100%、 麦芽と水(とホップ)だけでつくらねばならないという、「ビール純粋令」と呼ばれる法律がありました。 「ヱビス」の復活を命じたのは当時の社長・内多蔵人だったのですが、 その胸には「ドイツに負けない"本物"の日本のビールをつくりたい」というような想いがあったようです。
この"本物"へのこだわりは今もヱビスの中で脈々と生き続け、 「ヱビスビール」をつくり続ける原動力になっています。
オピ研「サッポロビール」BBS