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vol.54:キユーピー(3) 〜ハーフ、クオーター、ゼロ 2005.11.15

近年、キユーピーではカロリーを半分にした「カロリーハーフ」などのヘルシータイプが発売されていますが、
こちらはどういった経緯で発売されたのでしょうか?

【後藤】開発が始まったきっかけは、お客様からの声ですね。
マヨネーズはもともとカロリーの低い生野菜サラダの調味料ですし、一度に15グラムくらいしか食べないのでそこまでカロリーが高いというものではないんですが、どうしても、「カロリーが高い」というイメージがあって、お客さまから「もう少しカロリーが低いものはないの?」というお声が出てきたのです。

いつごろ発売がスタートしたんですか?


1991年に初登場
カロリー半分キユーピーハーフ
【後藤】発売されたのは1991年。実際に開発していた時期は、89年、90年に遡りますね。

【吉岡】最初にマヨネーズが発売された頃の日本は、まだまだ栄養が不足していたのですが、第二次世界大戦後から、日本人の食生活が様変わりしていって、60、70、80年代とどんどん生活が豊かになっていき、それまでとは反対に栄養過多の時代に突入していきました。
80年代には、カロリーを気にする人向けにカロリーを1/3に抑えたドレッシングが発売され、1989年には、病院での給食向けにノンオイルドレッシングが発売になりました。そしてハーフは1991年、テレビなどでも健康ブームがはじまり始めた頃に登場しました。

実際にマヨネーズのカロリーを半分にする開発で、苦労した、難しかったのはどんなことですか?


カロリー1/4 キユーピークオーター
【後藤】やはり味ですね。
実際にカロリーを半分に減らすためには、「卵、お酢、油」の3つの原料の中で最もカロリーが高い油を半分以下に減らすんです。しかし、そうするとどうしてもコク味が足りなくなってきてしまいます。これを補うのが難しいんです。
マヨネーズの原料は、基本的に卵と油とお酢の三つだけで、とてもシンプルなので、要素の一つである油を減らしてしまうと、もうあの味にならないんですね。

そして問題はもう1つあります。油を減らすとマヨネーズらしい粘性が全然出なくなってしまうんです。
マヨネーズを作る手順は、最初にお酢と卵を混ぜておいて、そこに少しずつ油を足していくのですが、7〜8割の油を入れたところでやっと硬めになるという感じなので、油が半分だとゆるゆるになってしまうんです。
卵白や水などで補いはするのですが、油の量が少ないものですからやはり粘性がでないんです。

【吉岡】マヨネーズは、油の粒子が集まって構成されていて、それが舌触りを作っているので、油が少ないと固まらず、水っぽくなってしゃばしゃばしたものになってしまうんです。

【後藤】そこで当初は、油のかわりにでんぷんを使って粘性を出していました。でんぷんは糊としても使われるように、粘性があるのです。

実際発売してみて、お客様の反応は?


カロリー半分、コレステロールゼロ キユーピーゼロ
【後藤】マヨネーズが好きだけれども、カロリーを気にして食べられずにいたお客様からは「待ってました!」という声を沢山いただきました。

【吉岡】けれど、反対に「おいしくない」という声も、やはりあったようです。キユーピーの中でも、これではマヨネーズのおいしさが味わえないから発売できない、というような意見もあって、発売までは社内で検討をくり返したとのことです。
そうやって試行錯誤の末にようやく「合格」というものを販売したのですがお客さまはやはり厳しく、「一度ハーフを使ってみたけれど、やはり普通のマヨネーズを使うわ」というお声をたくさんいただいたと聞いています。その後味の改良を行っています。

【後藤】先ほどお話ししたように、「キユーピーハーフ」を開発した当初は、油の代わりにでんぷんを使用して粘性を補って作っていたんですが、2000年に、油の粒子形を半分くらいにすることで粒子を均一に並べる「マイクロ・エマルション製法」という技術を独自に開発したことで、でんぷんを使わなくてもマヨネーズらしい粘性が作り出せるようになりました。
また、この技術の応用で、昨年発売されたカロリー4分の1の「キユーピークオーター」やノンコレステロールの「キユーピーゼロ」、先月に発売された「キユーピーディフェ」など、様々な製品を開発できるようになりました。

「キユーピーハーフ」は度々リニューアルされていて、91年の発売以来15年の間で、8回ほど改良が行わています。とはいっても、まだまだキユーピーマヨネーズの味と全く同じ味ではありませんので、キユーピーマヨネーズの味はそのままに、カロリーを半分におさえるということを一番に目指して、今も研究・改良を続けています。

実際に、どの位の差があると思われますか?


「キユーピーハーフ」2000年の
大幅リニューアル時のパンフレット
【後藤】研究員としては、まだまだ全然味が違うと考えて追求したいと思っています。それでもお客様から、「最初の頃に比べると、だいぶおいしくなった」というような声もいただけるようになってきたのですが、自分たちとしては、まだ満足してはいけないなと思っています。

【吉岡】最初の頃は「キユーピーハーフ」の認知率も低くて、カロリーが半分というコンセプトもあまり伝わっていなかったのですが、最近では、もうすでに「キユーピーハーフ」をスタンダードとして使われている方も多くて、「ハーフの味が、私にとってのマヨネーズです」などと言っていただける方もいらっしゃいます。

【後藤】マヨネーズというのは、すぐ買い換えるようなものではなく、一度買えばしばらくは使うものです。
ですから、一度味を見ていただかないとなかなか購入はしていただけません。だから店頭やインターネットで試食やお試しキャンペーンなどを多く行っています。
私たちは開発者ということもあり、「一度使ってみてください」という思いが強いですね。
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