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vol.15:ハウス食品(1)

2004.03.02
オピモニ
「カレーパートナー」
オピバイヤー
「黒豆ココア」
「ウコンを贅沢に使った舞茸のビーフカレー」
バーモントカレー、こくまろカレー、ザ・カリー、
フルーチェ、 とんがりコーン・・・
最近では黒豆ココアが大ヒット。
すべてハウス食品さんの商品なのですが、
一度は食べたり、見たりしたことのある製品ではないでしょうか?
今回はそんなハウス食品さんにお話を聞いてきました。
お話をしてくださったのは広報室 広報課 丸山圭子さんです。
ハウス食品株式会社
ハウス食品株式会社
 
―こんにちは、今日はよろしくお願いします。
  ハウスさんというとカレーのイメージがありますが
  カレーを扱うようになったきっかけを教えてください。
はい。
ハウス食品は元々1913年に創業した大阪の薬種化学原料店だったんですよ。
カレーに含まれている香辛料は
中国などで漢方薬として使われている食材が多いのですが
そうした関係でカレーに関わるようになりました。
当時のカレーは今のように固形ではなくてパウダー状、いわゆるカレー粉でした。

その後創業者が、稲田食店さんという会社から
"ホームカレー"というブランドを譲り受けて
即席カレーを販売するようになりました。
その時に創業者の奥さまが
「 "家庭"の概念は 英語では"ホーム"かもしれないけれど
 日本人にとっては"ハウス"の方がなじみがあるのではないか」と提案されて
"ハウスカレー"というブランドで発売し始めたんですよ。

広報課の丸山さん
―薬からカレーに行くところが面白いですね。
ターメリック(うこん)ナツメグ
ローリエカレーパウダー
ターメリック(左上)・ナツメグ(右上)
ローリエ(左下)・カレーパウダー(右下)

当時はカレー粉自体が薬のような捉え方をされていたんです。
今でいうところの薬膳ですね。
現在では「カレーは国民食」と言われるぐらい
日常的に食べられるメニューに成長しましたが、
当時、カレーライスというのは
庶民が日常的に食べるメニューではありませんでした。

ルウカレーは香辛料、油脂分、小麦粉という3つが主な原材料になっています。
その中の香辛料、いわゆるスパイスですね、
これはハウスのルウカレーには20〜30種類くらい含まれています。
例えば、カレーの黄色い色の素となるターメリック、通称ウコン(和名)は
昔から肝臓にいいと言われています。
最近ではけっこう商品化されていますよね。

また日本で昔から使われている『しょうが』や『にんにく』なども(カレーに)入っているのですが、
これらは中国の漢方の考え方によると体を温めるなどのプラスの効果がある食材とされています。
実はこのように香辛料の一つ一つを見ると体を温める作用があったり、
炎症をおさえる作用があったりするものが多いのです。
―では、今食べてもカレーは体にいいということですか?
そうですね。
辛味の成分であるペッパー類も体を温めたり炎症を抑えたりという
プラスの効果・作用があると言われていますし、
スパイスの効用というのは様々な研究が進んでいます。
そのうちにカレーの効能がもっとはっきりしてくると思いますね。
―庶民のメニューではなかったカレーも今では国民食とも言われていますね。
そうですね。
カレーが国民食にまでなったのは
日本人に馴染みがあるごはんと一緒に簡単に食べることができるということや
作りおきが可能だという要素があったからだと思います。
また、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、お肉、といったカレーに入れる定番の具材の
栄養のバランスが良かったということもあるでしょうね。
初期の頃のバーモントカレー
初期のバーモントカレー
 



さらにカレーが今のような国民食になるには
『バーモントカレー』の登場も大きかったと思います。
『バーモントカレー』が発売されたのは昭和38年だったのですが、
それまでカレーには大人の食べ物というイメージがあって
ご家庭で爆発的に食べられているメニューというわけでは
ありませんでした。
“辛い食べ物=大人の食べ物”というイメージです。

(当時のハウス食品では)
そんなカレーをご家庭で召し上がっていただくには
どうしたらいいかと考えました。
お母さんがおうちで夕食の献立を考えるときって
自分やお父さんが食べられて、
かつお子さんも一緒に食べられるメニューを考えると思うんです。
そこで子供から大人まで食べられるルウカレー、
りんごとはちみつを加えてちょっとまろやかにしたカレーはどうだろう
ということになったんです。

―それがバーモントカレーなんですね。
はい、そうです。
このバーモントという名前はアメリカのバーモント地方に由来しています。
このバーモント地方ではリンゴが名産で
その地方で作られているリンゴ酢とはちみつを毎日のように食している地元の人々が長寿であることから
当時、学者の方が本にまとめて“バーモント健康法”として紹介しているんですよ。

ハウス食品ではこれを応用して
日本人に馴染みのあるリンゴと蜂蜜を使いました。
現在のように健康を強く求めるというよりも
おいしく食べるということに重きが置かれている時代でしたから
(バーモント健康法を応用したものであっても)
"健康"で売っていくのではなくて
「りんごとはちみつを加えたおいしいカレーで、 
 子供から大人まで食べられるカレーですよ」ということを
コマーシャルで訴求していったのです。
リンゴにはちみつがかかっているCMは、昔から変わっていない
―子供にも食べられるようにした、ということは大きな工夫ですよね。
  他にも色々な人に食べてもらえるような試みや工夫はありましたか?
そうですね、カレーライスを日常的に食べていただくために
みんなでカレーを食べているシーンをコマーシャルで放送したり、
スーパーさんなど量販店でデモンストレーションをして
「お子さんにも食べられるカレーですよ、家族で食べられますよ」ということをアピールしました。
その結果、発売した当時は生産が間に合わないくらい大ヒットしました。

発売して40年経った現在も『バーモントカレー』はルウカレーのトップブランドです。
でもトップブランドであり続けるために、メーカーとして様々な努力をしています。
味覚レベルの向上はもちろんですが
少なくとも5年に1回は定期的にリニューアルしています。
黄色をベースに赤いラインが中央に入っているパッケージ、
みなさん、あれを『バーモントカレー』だと認知していらっしゃるので
そこは大きく変えずにロゴを少し変えたりしています。

こくまろカレーのトレー
こくまろカレーのトレー
他にも昔のトレーに付いていた
プラスチックシートのふたが開けにくかったので
今では簡単に開けられる「イージーピール」というものに改良しています。
割りやすいようにチョコレートみたいに線(溝)を入れたり、
使いきれずに余ってしまう時のためにトレーを二分割にしました。
このように時代や進歩する製造技術に合わせて変えています。

味も40年前のバーモントカレーと今のものでは違うんですよ。
―そうなんですか。他にはどのように違うんですか?
製造技術が向上していますのでおいしさはもちろん、見た目の色も違います。
当時のカレーってとても黄色っぽかったんですが
今のカレーのトレンドはブラウン系ですね。
そういったところも違うんですよ。
 
 
カレーのトレンド?気になるところです。
次回はトレンドや最近のカレーについてお届けします。


Vol.15 ハウス食品(2)