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vol.08:東レ(4)2003.11.27

東レさんというと「繊維の会社」なんですか?大きい会社で色々やっていそうなイメージがあるんですけれど。


受付
【前田】一言で言うと「先端材料の東レ」です。たまたま今、(新聞等の)株式欄では東レは「繊維の会社」となっています。でもやっていること、やっていきたいことは 「先端技術をベースにした先進的な基礎素材事業を行っている東レ」なんです。ポリマーや有機合成技術、それからバイオケミストリーを使って基礎素材を広くいろんな分野に提供しています。
私たちは独創的な先端材料を作っていこうと考えています。そうしたものをどんどん絶え間なく生み出すためには、研究開発の手を緩めることなく活発化させていきましょうね、という考え方なんです。

繊維にこだわっているわけではなくてコア技術を中核に事業を展開することを重視しているんですね。


ロビーにあったオブジェ(?)
【前田】はい。専業メーカーではなく、基礎素材メーカーですから。用途を限定してしまうと経営的にリスクもあるわけなんです。車屋さんは基本的には車しか作らないわけです。
でも例えば鉄屋さんだったら橋用の鉄も売れば、車用の鉄も売るし、冷蔵庫に使う鉄やビルの鉄骨材も売りますよね。パイプも売りますし。
当社も一緒ですね。当社のトップがよく話すことですが、プラスチックとかケミカルを穴からぴゅーっと出すと糸になります。一次元ですよね。これを面に広げると二次元のフィルムですよね。三次元に製品化すると樹脂のようなケミカルプロダクツができますよね。
同じケミカル素材を使っていながらそれをまた色々加工して商品を新しくしていくと新しい価値がそこに生まれるだろうという考え方です。
例えば従来メガネ拭きとして活用していたマイクロファイバーを素材を活かしながら応用する、つまり洗顔用に商品設計をするとトレシー洗顔クロスができる、という考え方ですね。

素材ってすごいですね。加工することで色々な商品が生み出せる可能性が広がりますもんね。
その結果としてファッション製品やトレビーノといった消費者周りの商品も生産しているわけですね。


トレビーノ

【前田】そうですね。ファッション製品とかトレビーノとか、素材メーカーとしては一見ピンとこない最終消費財も扱っています。
素材から川下、つまり消費マーケットに近いほうにも東レの智恵とか技術を活かしていけば、世の中にない新しい市場が作れたり、お客さまにそれなりの価値を評価していただけるということもあると思うんですよね。
その時に参入する川下の市場ですが東レという素材メーカーからすればとんでもない市場に落下傘でぽーんと飛び降りていきなりお金を使うというのではありません。
うちの基盤事業・戦略的な事業に密接に関係するような市場です。
我々が身近に対応できるような部分で、なおかつ川上から川中・川下におりていくことで東レらしい価値を創造できるというビジネスもあると思います。

今伺った話によると「東レらしさ」というのは
コアなテクノロジーや安定した市場を持つ定番という元の部分をまず押さえて、
そのあと応用するという二つの段階があるわけですね。


高回収率海水淡水化システム
【前田】そうですね。加工度を上げて付加価値をどんどん積み増していくことで重層的な事業構造を作り上げることができるわけです。
わかりやすい例でいえば浄水器のトレビーノがあります。元々は中空糸というマカロニみたいに中が空洞の糸を作る技術があったんです。その糸を束状にしてフィルターを作ってそのフィルターで水をろ過すれば汚れが取り除けて綺麗な水になります。こんな技術をコンパクトに家庭用に応用してみたら「あ、浄水器なんてのは東レらしいですね。最終消費財として営業できますね」という話になったんです。これがトレビーノです。さらにもっと大きなスケールで言えば素材メーカー、あるいはエンジニアリングメーカーとして世界の市場を相手にして海水淡水化プラント用の膜を提供したり、プラントそのものの設計に関わったり、システムを提供したり、上下排水を処理できるような膜システムを提供できたりしますね、などと広がってくるわけです。

最初に東レさんのHPを見たときには、事業領域が広すぎてどんな会社かわからなかったんです。
技術を大事にして応用しているからこんなに幅広くなったんですね。

【前田】そうですね。それと同時にどこまでの範囲で自分のビジネスを組み立てるのかっていう戦略的な経営の思考、事業運営の方針、これももちろん大事ですよね。なんでもかんでもやったらいいってもんじゃないわけですから。東レが東レらしく皆さんのお役に立てる範囲とはどこまでかなということをよく考えて事業を展開していくということですね。
今年5月には研究開発、特に基礎研究の強化のために創立75周年記念の事業の一環として鎌倉に「先端融合研究所」という研究所を設立したんですよ。この研究所ではナノテクノロジーとバイオテクノロジーというちょうど今の時代に適合するような大きな基幹技術、要素技術をそれぞれ深堀りしていきます。また、それと同時にそれぞれを融合させて全く新しい「ナノバイオ」という領域を一生懸命開拓していこうという意思を持って設立しました。
このようにコア技術をテコにした上で基幹素材メーカーとしてしっかりオペレーションしていきたいと思っています。

これからもまさしく「先端」技術を「融合」させていくんでしょうね。

【前田】そうですね。なのでそういう考え方、つまり「研究技術開発こそ明日の東レを作る」ということを大事にしています。
脈々と続いている素材メーカー、実業の製造業としてのポジションを意識すれば当然研究開発が重要な使命だということです。
そして新しい技術をいろんな産業に提供することが革新的な製品を世の中に提案することにつながると思っています。

なるほど、今日の東レも明日の東レも技術によって支えられているんですね。
今日はありがとうございました。

私達の生活はこうした技術の積み重ねで便利になっているんでしょうね。
よく見てみるとあなたの周りにも東レの素材を加工した製品がたくさんあるのかもしれません。
さて次回はリニューアルしてポップ&キュートになったキャラメルコーンの『東ハト』さんに伺います。

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