前々世紀、前世紀と近代化が進むとともに、
地球環境も悪化していきました。
21世紀も今年で3年目。
みなさん環境問題についてどう考えているのでしょう。

 実施期間 : 2003年5月16日〜5月26日
 総回答数 : 2065件

 Q1:日常生活の中で、地球をとりまく環境問題を意識することはありますか?
日常生活のなかで環境問題を意識することが「よくある」「ある」
と答えた人と合わせると全体の84.8%にのぼりました。

環境問題なんて関係ない、一部の科学者が言っているだけ
といった レベルの話ではなく
今や生活者の実感を伴う問題になっています。
 Q2:地球環境問題と聞いて、関心のあるものを以下の中から3つお選びください
□関心を寄せている人が多いもの3つ
  ・地球温暖化      77.7%
     毎年「猛暑」もしくは「暖冬」かどうかが 話題になり、
    一人一人が身をもって感じたり、
     意識して猛暑かどうかを判断するのではないでしょうか。
     また、1997年に採択された
     気候変動枠組条約「京都議定書」は
    温室効果ガスの削減を求めるものとして
     話題にもなりました。
    「地球温暖化」はよく耳にする上、
    実感もできる問題のようです。
  ・オゾン層の破壊    52.1%
     「オゾン層の破壊」も
    じりじりとした日差し、
    日焼け対策の美白ブームなどと合わせても
    比較的実感しやすい問題です。
  ・有害化学物質     44.4%
     (環境ホルモン・ダイオキシンなど)
    水、空気、土壌、食品などへの影響が
    よくニュースにも取り上げられます。

頻繁に話題に上ったり
 生活のなかで実感することに
 関心が集まるようです。
 
□関心を寄せている人が少ないもの3つ
   ・人口増加         6.2%
   ・砂漠化          5.5%
   ・野生生物種の減少   3.5% 

今の日本では少子化が問題になっており、
国内に砂漠も少なく、
野生生物種も特殊な環境でない限り
なかなか関わる機会がありません。
これらの項目は普段日本で生活していると
想像しにくい項目なので
関心が低かったのではないでしょうか。
 「その他」には以下のような回答がありました。
    ・食料の、国での自給自足(30代女性)
    ・ゴミ問題(20代女性)
    ・カドミ・水銀等の重金属(50代以上男性)
    ・光害(10代男性)
    ・どれもあまり意識しない (30代女性)

 ※光害
   照明などによって夜でも明るくなり、天体観測や
   動物などに悪影響を与えること
 Q3:日本において地球環境問題に取り組む主体はどこであるべきだと思いますか?
地球環境問題に取り組む主体は「国」であると答えた人が
半数を超えました。
Q1で「日常生活のなかで環境問題を感じることがある」と
答えた人が多かったのですが
身近まで迫った環境問題には早急かつ大規模な対策が
必要なのでしょう。
そのためには最大の規模である「国」が 主体となって
行政レベルで取り組む必要があると考える人が
多いようです。

「国」の次に多かった回答は「個人」です。
こちらは国や自治体・企業が環境問題を推進しても
実際に環境問題に取り組むのは私たちひとりひとりであるということでしょう。

個々人の活動以上に国のリーダーシップに期待している人が多いようです。
 Q4:生活者ひとりひとりが環境のことを考え、商品やサービスを購入したり
   環境に負荷の少ないライフスタイルへ転換することによって、
   環境の改善に寄与することができると思いますか?
「大いにできる」「できる」をあわせると89.2%になりました。

Q3で国や自治体、企業といった大きな力を持つ団体ではなく
地球環境問題に取り組む主体として「個人」をあげた人が
国に次いで2番目に多いという結果でした。

このことと合わせて考えても
生活者の意識が高いことがうかがえます。
 Q5:地球環境問題を良くするために、個人として日常生活の中で具体的に取り組んでいることはありますか?
およそ9割の人が生活者ひとりひとりが環境のことを考え、
行動すると環境の改善に寄与できると答えています。(Q4)

そうした意識の中、
具体的に取り組んでいることで最も多かったのは
「ごみの分別」で88.1%の人が実行しています。
これは自治体もしくは国が取り組みを行い、指導しています。
その結果、個人が実行する、もしくは実行しなくてはならない状況に
なり回答が多かったのではないでしょうか。

2番目に多かったのは「リサイクルできるものを買う」で65.8%でした。
このことからも企業が「リサイクル」できる商品を多く出すことで
個人が取り組みやすくなりそうです。

このように 国や企業、自治体が
個人が取り組みやすい環境を提供すると
より意識的に個人が参加できるようになります。

その他の回答にはこのようなものがありました。
・シャンプーを石鹸のものにしています。(20代女性)
・雨水タンクの利用(50代以上 女性)
・アイドリングストップ など(20代女性)
・エコカーに乗る(20代男性)
・米は無洗米にする(40代男性)
・冷暖房は自宅では使用しない(30代女性)
・合成洗剤をなるべく使わない(50代以上女性)
・油の処理に気を使う(20代男性)
・外出先で可能な限りゴミを拾いゴミ箱に捨てる(20代女性)
・駅までの通勤に自転車利用(30代女性)
・薪ストーブを使う 化石燃料を使わない 
  (枯木を燃やすことで木酢液を空中に飛散させ 
   自然に土壌改良が図られる 
  酸性雨の害を中和ないし還元させられる)(50代以上男性)
・植樹(50代以上男性)
・詰め替え用の商品を買う(30代女性)

アンケートで選択肢に挙げた項目のほかに
これだけ様々な取り組みが行われています。
個人個人でできることは本当にたくさんあるようです。
 Q6:環境問題への取り組みが進んでいるとイメージできる企業はありますか?
    理由もあわせてお答えください。また、何で知りましたか?
環境問題への取り組みが進んでいるとイメージできる企業として
約90の企業名があがりました。

なかでも『トヨタ』が最も多く、267の回答がありました。
理由として
 ・エコカーなどの製造に力を入れていると思うから
 ・トヨタ自動車が環境問題へどのように取り組んでいるか、TVの特集で見た。
 ・エコっていうキーワードがすぐに思い浮かぶCMなどを放送してるから
というコメントがありました。
エコに力をいれているという事実に加え
それを認知させるCMやテレビ番組などが後押しとなっているようです。

また、トヨタ以外にも日産、ホンダ、スバル、三菱自動車、BMW、ダイムラー・クライスラー、
コスモ石油、エネオス、 自動車業界などが挙げられ、
自動車関連の回答は全てあわせて382にのぼりました。
(表には示していません)
元々環境に大きな影響を与える業界なだけに
取り組みが進んでいるようです。

トヨタに次いで多かったのはイオンでした。
 ・牛乳パックや発泡トレイの回収、独自の再生商品の開発、マイバッグの奨励など、
   かなり環境問題について企業の売りにしているから。
 ・木を植えたりしたり地域住民たちと密接に取り組んでいる感じがある
という理由があげられました。
普段の生活に密着したエコ活動が評価されています。
また、同じように普段の買い物で接する『生活協同組合』も取り組みが評価されています。

他には『松下電器』『日立』『ソニー』『富士通』などメーカーがあげられました。
これらの選ばれた理由にはエコ商品の開発や工場のゴミゼロ、ISO取得などがありました。

逆に少数の意見では、動力を全て風力発電で補う『池内タオル株式会社』、
リサイクルできるトレーを生産している『エフピコ』、
自然素材せっけんの『シャボン玉せっけん』などが挙がりました。   
上位20社

       (1958回答中)

取り組みを知ることになった情報源ですが、
「テレビ・ラジオ」が最も多く30.4%でした。

「商品」「店頭」といった直接企業と接する情報源より
「テレビ・ラジオ」「新聞・雑誌」「インターネット」といったメディアから
環境への試みを知ることが多いようです。

「その他」の内容ですがこのような回答がありました。
 ・仕事の中で(20代男性)
 ・工場見学(20代女性)
 ・コミック(20代女性)
 ・ツインリンク茂木(30代男性)
 ・就職活動中(20代女性)
 ・パンフレット(40代女性)
 ・モニターをやって(40代女性)
 ・WWFのカタログ(20代女性)
 ・社会の教科書(5年)(10代女性)
 ・自分の会社(20代男性)

取り組みを知った情報源
        1958 回答中
 Q7:今後、地球環境問題について早急に取り組むべき問題は何だとお考えですか?
Q2の「地球環境問題と聞いて関心のあるもの」と同じ項目で
「早急に取り組むべき問題」を選んでもらいました。

上位3つは以下の通りです。
   ・地球温暖化    68.6%
   ・有害化学物質   51.0%
    (環境ホルモン・ダイオキシンなど)
   ・オゾン層の破壊
順位は変わりますがQ2で「関心が高かったもの」3つと同じ問題です。


Q2と比べて順位が上がったものは「エネルギーの枯渇でした。
Q2:地球環境問題と聞いて感心のあるもの Q7:地球環境問題について早急にとりくむべき問題
8位 10.4% 5位 30.7%

Q2での関心の低さですが、
私たちは普段 化石燃料を採掘する場面を想像することはなかなかありません。
そのため、地球環境問題としては大きな興味がよせられなかったのではないでしょうか。
それに対し、Q7では早急に取り組むべき問題と認識されています。
私たちは日常的に化石燃料のエネルギーを使っている場面に出くわします。
日常生活に浸透している分だけ危機感がつのりやすいのではないでしょうか。

化石燃料を生産する場面と使う場面のギャップが
関心の低さと早急に取り組むべき問題のギャップなのかもしれません。
 Q8:日本の地球環境対策は諸外国と比べて優れていると思いますか?
「優れている」「やや優れている」があわせて6.6%だったのに対し、
「劣っている」「やや劣っている」をあわせると83.3%でした。

Q3で環境問題に取り組むべき主体は国、との回答が半数を超えましたが
8割以上の人が「日本の地球環境対策は劣っている」と答えています。
国はそうした要望に答えられていないようです。
また日本の地球環境対策が諸外国に比べて遅れていることから
Q3で「国が主体となって取り組むべき」という回答が多かったと
考えることもできます。

生活者は国に期待を寄せているようです。
優れた諸外国をお手本に国が率先して取り組んでほしいものです。
 Q9:国・自治体・企業・個人などに対して「もっとこうだったら、環境問題も進むのに・・・」と
    お感じになっていることはありますか。
回答を分類してみました
1923件中

Q3の取り組むべき主体(1.国 2.個人 3.企業 4.自治体)と同じ順位で意見が集まりました。

□国・自治体に関すること 695件□
  ○国の基本政策・制度  274件
   ・ごみの分別をうちの地区は徹底的に行っていますが隣町では全く行われていません。
    こう言う小さな事でも全国一斉に行うべきだと思います。
    やってる所とやってない所がまちまちでは良くなるものも一向に先へは進まないと思います。
   ・ドイツのように国をあげて取り組むことが大事。個人まかせでは無理。
  ○法律・罰則・規則    130件
   ・国が、企業主体の行政政策をやめて環境規制を敷けばより進むのでは。
    極端な話、法整備を整えて罰則を強化しないと、今の自己主義的な世の中では改善は難しいと思う。
   ・ディーゼル車の排ガス規制を全国的に実施する
  ○補助・補助金       65件
   ・環境対応すると費用が高くつくのが現状なので税金面等で還元して環境対応する方が
    有利になるように制度化すべき
  ○教育・情報・宣伝    168件
   ・小さい頃からの環境問題の教育をしっかりすること
   ・もっとアピールをするべき。あまり身近な感じがしないので、もっとテレビなどでもPRしたらよいと思う。
  ○環境整備         32件
   ・ ゴミの回収を分別ごとに細かくし、回収日を今よりも増やす。
   ・デポジット制にする
  ○その他           56件
   ・まず景気が回復して人々の心に環境問題を考える余裕ができることが先決だと思います。
   ・京都議定書をアメリカに認めさせること。

□個人に関すること 360件□
   ・環境問題について、個人が自覚すること
   ・たとえば、ひとが200年の寿命を持っていたら、もっと真剣に環境問題も進むだろうと思います。
    今生きている自分達に直接ふちかからないと思うひとが多いのが原因であると思います。
   ・ヨーロッパの国々のように良いものを長く使うという習慣を身に付ける。
   ・役人主導型(補助金ありき)ではなく個人参加型のネットワークを率先して推進するべき。
 
□企業に関すること 199件□
   ・パソコンなどの過剰包装がすごく気になる。
    精密機会だから仕方ないんだと思うけど、ダンボールのゴミが非常に多い。
    取説なんかが入っているビニール袋も不要。
   ・スーパーとかいったときに洗剤の詰め替えとかもうちょっと差がないと普通買わないな〜と思ったです。
   ・リサイクルさえすればいいというような雰囲気があるけど、リサイクル以前に、
     ものを捨てずに済む方法を考えるべきだと思います。修理するより新品を買ったほうが安かったり、
    詰め替え用の方が高かったり、もっとどうにかならないかなぁと思っています
   ・企業が次々と新製品を発売するのではなく、長く使ってもらうよう努力すること。
     リサイクルに積極的に取り組んで欲しい。

□全体の問題 164件□
   ・コストの削減と環境問題の両立は出来ないと思う。
     いろんな環境問題を進める上で、コスト度外視ですすめて行かないといけないのでは?
   ・一番意識が薄いのは個人なのだと思います。小さなことからでもやった方がいいと思うのですが・・・。
    国も自治体も、もっと具体的にアピールしてくれないと、抽象的な表現では意識されないと思います。

□具体的な対策 163件□
   ・東電の夏の電気供給量が減るかもしれないという今回の事実のようにもっと、
    社会全体に影響をおよぼすような危機感をもたせたほうが良いと思う。
     みんな大丈夫だろうと思っている部分が多すぎる。
    食についても輸入野菜の問題などで自分の国でできることをもっと増やさないといけないと思う。
   ・どこかの国でジュースを買うのにペットボトルを持参してくむ、というのがありました。
    再利用化がもっと進めばよいと思う。
    スーパーの袋を持参したら10円引きとか特典をつける。

□マスコミに関すること 71件□
   ・もっと環境問題に対する意識を高めるようなCMや広告などを各家庭に流すべきだと思う。
   ・もっとメディアに問題を取り上げて貰うべき。
     リアルさを前面に出し、一人一人の努力で何とかなるという事を訴えていけば良いと思う。


今回のアンケートを通じて環境問題へのみなさんの意識の高さを感じました。
もっと国や自治体・企業が この生活者の意識の高さを生かせるしくみを作れると
日本の、そして世界の環境問題は大幅に解決されそうです。